大志を抱いて ブラキストン線を越え,異国の地にはじめて足を踏みいれたのは 「リレハンメル原田失速」の1994年だから,気がつけば7年前. そのときは,下層の混合層の発達によりシビアーなタービュランスを うける全日空機から見た防風林が立ち並ぶ白銀の世界や,南千歳駅付近 の白樺の林に感激し,センター試験英語96点という背水の陣で望んだ 北大受験でした.幸いにして教養部理I系に合格し,タイ米とともに新しい 生活が始まり,現在では札幌が第二の故郷となったと実感する今日この頃です.
しかし,この北海道での生活もあと数ヵ月となることが確定し,我が青春の A木荘が取り壊された今,ある計画を実行しなければならなくなりました. それは,北海道での生活を清算する旅です.
その旅は,北海道旅客鉄道株式会社(自称:JR北海道)が企画する 「北海道フリーきっぷ(グリーン車用)」という凶悪な切符の存在を 知ったときに立案されました.その切符は,七日間JR北海道全線と JR北海道バス(一部区間を除く),を自由に乗車でき,急行・特急の グリーン車/B寝台を利用できるという,鉄道マニア涎垂の切符です. その凄惨な旅は雪が振る前の11月上旬に実行されることが決定/実行 されました.これはその波乱に満ちあふれた愛と希望の7日間の 報告書である.(オープニングテーマ:ドラマ「ヤヌスの鏡」の主題歌)