単数形 (a singular form)と複数形 (a plural form)




【単数形しかとらない名詞】

名詞には大きく分けて次に種類がある。

数えられる名詞:普通名詞、集合名詞
数えられない名詞:固有名詞、物質名詞、抽象名詞

 原則として、普通名詞と集合名詞は複数形をとる。一方、固有名詞、物質名詞、抽象名詞は基本的に複数形として用いられないか、複数形として用いるときは単数形と異なる意味になるなど特別な意味を持つ。

A. J. Leggett氏によると、次の名詞は複数扱いをされないか、非常にまれにしか複数をとらない。基本的にはどの状況でも単数で用いて、誤りとならない。

これらの他に不可算名詞であるにもかかわらず、複数にしてしまう誤りが多いものに、

【datum と data】

 data は datum の複数形である。しかしながら、data を単数として用いる例が多い。 どちらも間違いではないが、一つの論文中では、"data"を複数扱いするのか単数扱いするのかを、特別の理由がない限りは統一しておく方がよい。(「科学英語論文のすべて」p120)

【数の多い少ないは複数形で受ける】



【特別な形の複数形】

単数形 複数形
datum data
medium media
stratum (層) strata
phenomenon phenomena
focus(焦点) foci
radius radii
appendix appendices
analysis analyses
basis bases
oasis(オアシス) oases
thesis theses
formula formulae, formulas
tooth(歯) teeth
memorandum memoranda, memorandums
axis axes
crisis crises
terminus(ターミナル) termini
vortex vortices, vortexes
hypothesis hypotheses
parenthesis parentheses


【意味の異なる二つの複数形を持つ名詞】

単数形 複数形 複数形
index indexes(索引) indices(指数)
antenna antennas(アンテナ) antennae(触角)
genius geniuses(天才) genii(守り神)
penny pennies(貨幣の数) pence(金額)

Ten pennies make ten pence. (1ペニー10枚で、10ペンスになる。)


英語論文を書くときの注意点

論文の書き方