名古屋大学地球水循環研究センター共同研究課題

「航空機観測による大気科学・気候システム研究」研究集会



日時:12月19日(金)10:00 〜 18:00

場所: 東京大学理学部3号館320号室(本郷キャンパス)

【座長】小池真(東大院理)
10:00 〜 10:10 趣旨説明 篠田太郎(名大地球水循環)・小池真(東大院理)
10:10 〜 10:30 航空機観測による大気科学・気候システム研究の推進 -日本学術会議大型研究計画マスタープラン2017への提案にむけて- 新野宏*(東大大気海洋研)・近藤豊(東大院理)・佐藤正樹(東大大気海洋研)・小池真(東大院理)
10:30 〜 10:50 航空機観測使用航空機の紹介 高橋保旨(ダイヤモンドエアサービス株式会社)
10:50 〜 11:10 航空機を用いた陸上生態系観測の可能性 鈴木力英(JAMSTEC)
11:10 〜 11:30 航空機搭載用水蒸気ライダーの開発 阿保真・柴田泰邦*、長澤親生(首都大学東京システムデザイン)・内野修・永井智広・酒井哲(気象研)・柴田隆(名大院環境)
11:30 〜 11:50 飛行艇を用いた新しい地球惑星科学研究 角皆潤*(名大院環境学)・植松光夫・小畑元(東大大気海洋研)・谷本浩志(国立環境研)・川口慎介(JAMSTEC)・篠原宏志(産総研)・田邊優貴子(早大高等研)
11:50 〜 12:10 観測専用航空機による大気中温室効果気体の変動解明 町田敏暢*(国立環境研)・青木周司(東北大院理)
12:10 〜 12:30 回転翼航空機を利用した富山県上空の微量気体成分の観測 ―過酸化物濃度の測定― 渡辺幸一*・矢地千奈津・西部美雪・平井泰貴・山崎暢浩(富山県立大)
12:30 〜 13:40 昼休み
【座長】坪木和久(名大地球水循環)
13:40 〜 14:00 反応性気体の航空機観測による大気化学解明 金谷有剛*(JAMSTEC)・北和之(茨城大理)
14:00 〜 14:20 大気微粒子の光吸収量とその成分別寄与のクロージャ観測の構想 茂木信宏(東大院理)
14:20 〜 14:40 航空機観測によるエアロゾル−雲相互作用研究 小池真*(東大院理)・村上正隆(気象研)・北和之(茨城大理)
14:40 〜 15:00 航空機に搭載できる測器の組み合わせ −何を測れるか− 村上正隆(気象研)
15:00 〜 15:20 メソ降水系・台風を対象とした航空機観測計画 篠田太郎(名大地球水循環)
15:20 〜 15:40 休憩
【座長】篠田太郎(名大地球水循環)
15:40 〜 16:00 航空機による台風の「雲」の観測の必要性 山田広幸(琉球大理)
16:00 〜 16:20 ターゲット観測に向けた台風予報位置の感度解析 伊藤耕介*(琉球大理)・Chun-Chieh Wu(国立台湾大)
16:20 〜 16:40 航空機による台風の「ツボ」の観測 山口宗彦(気象研)
16:40 〜 17:00 航空機を用いた海氷観測の紹介 豊田威信*(北大低温研)・田村岳史(国立極地研)
17:00 〜 17:20 航空機観測を利用したリモートセンシング研究の新展開 樋口篤志*・本多嘉明・梶原康司・ヨサファット テトォコ スリ スマンティヨ・久世宏明(千葉大環境リモセン)
17:20 〜 18:00 総合討論
18:00 終了
18:30 懇親会(参加希望者は小池・篠田までお知らせください)

講演プログラム(PDFファイル)

発表者のみなさまへ

発表時間は一人当たり20分(発表15分・質疑5分)です。時間厳守でお願いいたします。

研究集会の報告書を取りまとめるために、発表後に講演スライドのうち提供できるものをUSBメモリ(当日回します)で篠田まで提供していただきますようお願いいたします。

参加者のみなさまへ

研究集会の聴講は自由です。聴講されたい方は直接会場までお越しください。

集会の趣旨

大気現象の理解のためには、地上観測や人工衛星からの観測に加えて航空機を用いた観測が必要となる。航空機観測は、ある特定の領域において高時空間分解能で多くの要素についての測定を高精度で実施することが可能である。これまでに様々なプロジェクト研究で実施された航空機観測は、温室効果気体、エアロゾル、雲・降水現象などを対象として実施されてきた。今後、観測専用航空機を保有し、それを用いた観測システムを構築しようとする場合、様々な対象を同時に観測するとともに、それらの間の相互作用を理解していく必要がある。また、幅広い分野の研究者が容易に、かつ長期的な視点から航空機観測を利用できる体制を確立していく必要もある。 本研究会では、地球観測専用の航空機を導入することにより目指すサイエンスと、その期待される成果について議論する。また現時点で航空機観測に使用できる測器のリストアップ、借り上げる航空機の改造や拘束時間と飛行時間、観測の実施場所も含めた議論を行い、航空機を用いて実施できる具体的な観測計画の策定を試みる。この計画に基づき各研究機関における概算要求や大型予算の獲得を通じて、大規模な航空機観測の実現を目指す。また、観測専用航空機の保有における課題、航空機観測を行うべき対象、将来に向けて開発すべき観測測器、そして観測結果を利用する手法(数値モデルの評価やデータ同化など)など、将来あるべき航空機観測について議論する。 さらに、本研究会では大気科学分野だけではなく、陸域・沿岸・海洋生態系の観測などを同時に実施することも議論していきたい。