Postscriptで使われる座標系は,インタプリタ起動直後のデフォルトの状態で, 原点が紙がPortrait(縦長)の状態の左下端で、単位はポイント (1pt = 約0.35mm)になっています.しかし,ポイント単位で図形を書くのは, メートル法やインチべったりの我々には難しく,また,紙をLandscape(横長) で使いたい時にはこのデフォルトの座標系のままでは不便です. そこで,ここでは座標系の設定を変える方法を紹介します.
3 5.5 scaleで変更できます.ですから,単位をmmにしたいときは,
2.8571429 2.8571429 scaleで変更できます.また,
2.8571429 2.8571429 scale 10 10 scaleとすれば,pt→mm→cmと変更できます.
100 300 translateで移動できます.
45 rotateです.
gsave %座標系を保存 1.4 0.2 scale 10 -20 translate 45 rotate grestore %座標系を呼び出す
応用例として次のようなPostscriptを示します.
land_port.ps |
001 %!PS-Adobe-3.0 002 003 /Helvetica findfont 45 scalefont setfont 004 005 gsave % 座標系の保存 006 007 576 0 translate % A4用紙の右下端へ原点を移動 008 90 rotate % 座標軸を90度回転 009 010 2.8571429 2.8571429 scale % 単位をmmへ変更 011 012 50 30 moveto (Landscape) show % 文字列の作画 013 014 grestore % 座標系の復元 015 016 50 30 moveto (Portrait) show % 文字列の作画 017 018 showpage 019 |
出力結果は以下のとおりです.座標スケールを変更したので, 文字の大きさも変っています.
30dpiでA4用紙に出力 |