Re: Fw: 名大レーダーデータに不良個所
送信者:若月泰孝 <waka@ihas.nagoya-u.ac.jp>
送信時刻:2002年7月4日 07:41
研究室各位 山田さま
若月です
> 名大レーダーの磁気テープデータを、現地でノートPCを使って
> 読み落としていたところ、磁気テープデータに不良データが
> 含まれていることに気づきました。
...中略...
山田さんが報告されたような症状は私の知る限りありません。
でもこれは、無視できない問題だと思います。
> ひとつ疑われるのは供給電圧の不安定で、これによりデータ収録
> 装置が誤動作を起こしていることが考えられます。上記のように
> 不良データの出現日がある時期に集中していることからも、その
> 可能性は十分ありえます。
今回の観測には全く参加していなかったので、このことは知りませ
んでした。電圧不安定は、十分考えられます。HUBEX観測の時も電
圧不安定に悩まされました。しかし、山田さんの言われたような症
状は知りません。電圧不安定が関係ありそうではありますが、むし
ろどこか壊れていると思った方がよいかもしれません。壊れている
とすればデータ制御処理系の装置で一番奥のコンピュータ(CPU)の
可能性が高いと思います。なぜなら、山田さんの報告ではヘッダー
まで壊れているということからです。その前にそうであるかどうか
確認する必要があります。まず、モニタ(指示装置)でデータの不具
合がないか確認してください。モニタの信号は、CPUで処理する前
の信号ですので、モニタで表示されるデータに問題があれば、CPU
でなく信号処理装置に問題がある可能性があります。でも、きっと
そこには問題ないのでしょう。もしCPUが壊れているならJRCでない
と修理できないでしょう。あるいはこわれているのでないとすれば、
MT装置もかなり電気をくうので、電圧の不安定が著しい場合直接影
響することもあるかもしれません。対処法として想像できることと
して、まず、CPUの電源を落して、しばらく休ませる。MT装置に供
給される電源系統を別系統(レーダ外部からわける)にして、変圧器
と定電圧装置をかます。全電源を落す時は、必ず各装置ごとの電源
を落したのちに元電源を落すようこころがける。などですが、いろ
いろやってもだめならお手上げです。もっとも、修理するよりデー
タ処理系ごと交換すべきでしょう。いまさらMTを使う装置を修理し
てもメリットがなさそうです。
それはさておき、電圧不安定は、別の故障をひき起こす可能性があ
ります。電圧が降下した時は、出力が低下するだけで済みますので、
PowerMeterで出力測定さえしていればよいでしょう。でも電圧が急
上昇でもしようものなら、送受信装置を壊してしまう可能性があり
ます。送受信装置への電気は内部で多少電圧調節がされていると思
うので、少々は大丈夫ですが、マグネトロンが劣化していてマグネ
トロン電流を上げた状態が重なったりすると、ぶっこわれてしまう
危険があります。お気をつけください。
想像で書いていますので、間違いがあるかもしれませんが、一応、
私が言えることが役にたつ場合もあるかもしれませんので、このよ
うに書きました。
それと、全く関係ありませんが、気象庁数値予報GPV
http://www.rain.ihas.nagoya-u.ac.jp/Forecast/JMA-GPV/
について、なんかリクエストがあれば気軽に言って下さい。
チャチャっとつくりまっせ。