青レーダ観測日記

Message from Kazu

2001年6月14日UPDATE

2001年6月6日(水)

上海観測各位：

観測ご苦労様です。2001年6月6日の天気概況をお知らせします。

梅雨前線が西日本から東シナ海、台湾の北付近を通って南西に伸びています。

前線にそって活発な対流雲が発生しています。西日本から東海地方まではこの

前線で天気が悪くところどころで降水が見られます。

上海付近は弱い高気圧に覆われていて、ごく下層の雲がかかっている程度で天

気はいいのではないでしょうか。今日1日はそのような天気が続く見込みです。

梅雨前線は24時間でややなんかする見込みですが、上海の天気は大きくは変り

ません。その弱い高気圧の西には低気圧があり、それの通過で天気が崩れる可

能性があります。

500hPAのトラフも7日には東に抜けてしまいます。その後方、西には顕著なトラ

フが見られません。

6月5日朝日新聞より

ネパール首都に外出禁止令、前国王射殺事件に関連して

田中外相、訪米困難に、対米批判受け

東海豪雨初の賠償訴訟、水害対策に落ち度

東海地方梅雨入り6月5日、平年より3日、昨年より4日早い

以上、観測頑張ってください。

2001年6月7日(木)

観測ご苦労様です。2001年6月7日の天気概況をお知らせします。

メイル届いていますか。？？？

梅雨前線は昨日に比べてやや南下しました。現在、西日本の太平洋上から台湾

にかけて前線があり、前線上では活発な対流雲、クラウドクラスター、テーパ

リングクラウド状のものなどがみられます。これらの活発な対流雲の北側には

上層の薄い層状性の雲がかかっています。上海はそれで今高曇りのような状況

ではないでしょうか。

梅雨前線の北側、東シナ海上には弱い高気圧があって、東に進んでいます。24

時間後の予想では、それが東に進んだ後、梅雨前線が北上して上海の南付近ま

で到達します。500hPAには梅雨前線の北側に常に正渦度帯があって、降水が発

生しやすい状況になっています。

6月6日朝日新聞より

関東甲信から東北南部まで梅雨入り、平年より4日早い。

梅雨に入っていないのは、北陸と東北北部のみ

米ノースウエスト機、右翼車輪出ず、成田に緊急着陸

ハンセン病補償法案「深くお詫び」明記

与党に外相更迭論、真紀子さんピンチ

東海豪雨ポンプ動いていても大被害、名工大など明日学会で発表

山形大工学部、入試ミスお詫びへ基金、給与2ヶ月分目安に支払

岐阜、板取、春日井の中学生、落石で死亡、野外活動中

2001年6月8日(金)

観測ご苦労様です。2001年6月8日の天気概況をお知らせします。

メイル届いていますか。？？？

現在の概況：

梅雨前線が日本の南岸沖の太平洋上から東シナ海、台湾の北を通って中国大陸

上まで東西に伸びて停滞しています。上海の南200～300km付近に前々があり上

海は晴ています。梅雨前線上には活発な対流雲やクラウドクラスターがみられ

ます。500hPAには上海付近に顕著なトラフはなく、300hPAで弱いトラフが見ら

れる程度です。降水をもたらす要因はありません。

今後の予想：

ここ2～3日は500hPAでも顕著な正渦が来ることはなく、また梅雨前線も現在の

位置に停滞すると予想されています。しばらくは雨を降らす要因はありません。

ニュース

日本気象学会2001年度秋季大会の告示

期間:10月10日～12日

会場:岐阜市学園町

シンポジウム「東海豪雨」

講演申し込み締め切り：7月24日必着

2001年6月9日(土)

上海観測各位：

観測ご苦労様です。2001年6月9日の天気概況をお知らせします。

現在の概況：

梅雨前線は相変わらず日本南岸沖の太平洋上にありますが、上海付近は前線に

伴う雲がはっきりしなくなってきています。雲域が全体に広がったようになっ

ていますので、上海付近は曇りではないでしょうか。弱い降水があることも考

えられます。梅雨前線は上海付近でやや北上しています。この傾向は明日も続

きます。上海の南にかなり近づいています。

昨日のニュース

大阪の小学校内で小学1、2年生８人刺殺。容疑者は現行犯逮捕。

2001年6月13日(水)

上海観測各位：

観測ご苦労様です。2001年6月13日の天気概況をお知らせします。

日本付近は梅雨前線が太平洋上にあり、北側の気団に入っていて天気がいいで

す。この梅雨前線、ほぼ真西に伸びて、上海付近にあります。13日現在で上海

付近に梅雨前線上の弱い低気圧が発生しています。この低気圧は今後発達しな

がら東進します。

500hPAでは、上海の西に顕著なトラフがあってこのため上海付近から東シナ海

で低気圧が発生発達するものと考えられます。このトラフは東進し、15日には

東シナ海に抜ける予報です。これにともない、15日頃は、梅雨前線が一旦南下

します。

GMSでみると13日00UTCで、上海付近は梅雨前線と低気圧にともなう、降水をも

たらすような雲に覆われています。現在雨ではないかと推測します。ただし、

最も強い対流性の雲群列はさらに200～300km南にあります。

上海付近に梅雨前線がありますが、上海はまだ北側の気団の中にあると思われ

ます。まだ比較的気温の低い状態ではないでしょうか。

昨今のニュース

日本は大阪の児童8人刺殺事件で悲しみにくれています。

米国のオクラホマシティ連邦ビル爆破犯人が死刑、執行の様子が遺族に公開。

サッカー、コンフェデカップ、日本はフランスに惜敗（０ー１）、準優勝。

国公立大学30校に予算を重点配分、競争力強化を目的。

大学をシリコンバレーに、特許取得を増強狙う。

本日、地球水循環研究センター教官会議

2001年6月14日(木)

上海観測各位:

観測ご苦労様です。2001年6月14日の天気概況をお知らせします。

現在の天気状況：

上海付近で発生した梅雨前線上の小低気圧が東進し、現在東海地方付近にあり

ます。このため名古屋はやや強い雨となっています。小低気圧が上海の雨を運

んできたというところです。梅雨前線はこの小低気圧から東西に伸びています

が、西にはやや南西に伸びており、台湾の北を通って、中国南部にあります。

梅雨前線にそっては活発な積乱雲列がありますが、その約300kmほど北にある

上海は高層の薄い雲がかかっているだけで、北側の気団に入って気温もやや低

い状態にあるのではないでしょうか。

500hPAでは上海上空にやや深いトラフがあり、強い正渦度域になっています。

このトラフは中国南部にまで達しています。このため上空の雲はトラフの東側

に沿って伸びており、強いジェットが蛇行していることを示唆しています。小

低気圧はこのトラフの東で発生したので、顕著に発達するものと思われます。

今後の予報：

小低気圧はさらに発達し(かなり傾圧性が強いようです)、15日00UTCには、梅

雨前線はさらに南下し、台湾中部から中国の南シナ海沿岸(ホンコン付近)まで

到達します。

降雨域もこれに伴って、南シナ海上にまで南下します。ただ上海付近には弱い

雨が残ることが予想されています。気温も上海付近はやや低めになります。

500hPAのトラフは東進し、16日には上海は負の渦度域に入りますので、大きな

天気の崩れはしばらくはないでしょう。